Paisa (1946) / 戦火のかなた

『戦火のかなた』(せんかのかなた、イタリア語: Paisa)は、1946年公開のロベルト・ロッセリーニ監督によるイタリアの映画である。ロッセリーニの戦争3部作と呼ばれる作品群―『無防備都市』(1945)/『戦火のかなた』(1946)/『ドイツ零年』(1948)―の2作目である。6つのエピソードで構成されている。

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Paisa (1946) / 戦火のかなた のあらすじ

第1エピソード – シチリア島海岸の村へアメリカ軍が上陸する。村落の娘カルメラはドイツ兵が潜伏している城塞へ案内する。ジャージー生まれの斥候の一人は手真似で故郷の話をし、ライターの火をかざしながら家族写真の説明をするが、これが標的となって銃弾に倒れ、カルメラまでも犠牲になる。発見した軍人たちは彼女が裏切ったと思う。

第2エピソード – ナポリが連合軍によって解放される。少年が泥酔した黒人兵を劇場や廃墟に連れて行き、寝込んだすきに靴を盗む。3日後、この黒人MPは少年を発見し、靴を取りもどすため家まで案内させる。人々は貧困にあえぎ、少年は両親を爆弾で亡くしていた。MPは戻った靴を捨てて逃げる。

第3エピソード – ローマで酔ったアメリカ軍GIがローマの夜更けに毛皮を着たブロンド娘に呼びかけられる。ベッドで「今の女はみな同じだ」といって、6ヶ月前に連合軍が初めてローマに着いた時の娘を思い出す。フランチェスカという良家の娘が彼に水を与え、家庭へ招いて歓待してくれたのだ。再会を夢に描いていたのだ。娘は伝言を頼むが、彼は淫売の住所だと捨ててしまう。

第4エピソード – フィレンツェではナチの勢力がまだ衰えず、イタリアのパルチザン(ゲリラ)とドイツ軍との間に白昼の市街戦が絶え間ない。病院で看護婦として働いているアメリカ女性ハリエットは戦前恋人であったギイドという画家を探している。パルチザンの頭首となっている通称「ルーポ」が重傷していることを知る。彼女は知人の男と一緒に銃弾が降りかかるフィレンツェの市街を突破するが、敵弾に倒れたパルチザンを介抱している時、死にいく彼の口から「ルーポ、これで同じになれる」と言われ、恋人も亡くなったことを知る。

第5エピソード – ドイツ軍の反撃が強まる中、500年も経つカトリックのフランシスコ派僧院に3人のアメリカ従軍司祭が宿を求めてくる。それぞれ宗派を異にし、カトリックとルーテル派のプロテスタントとユダヤ教である。アメリカ軍の缶詰をもらい、久しぶりのご馳走をしようと考えていた僧侶たちは異教徒が2人いて困惑して宗教論争が始まる。自分たちは2つの魂を救おうと断食をする。カトリックの司祭は戦争で忘れていたものを思い出したと感謝する。

第6エピソード – ポー川のデルタ地帯。バルチザンたちがドイツ軍に囲まれ、絶望的な戦いを繰返している。孤立化した一隊がドイツ軍艇の捕虜となり、ジュネーブ条約は捕虜まで保護していないといわれる。翌朝、彼らは手足を縛られ、川へ突き落される。悲劇を目撃しながら、なすすべがない。1944年の冬のことで、数週間後イタリアは連合軍によってドイツから解放される。

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