『揺れる大地』(イタリア語: La terra trema: episodio del mare, 「揺れる大地 海の挿話」の意)は、1948年公開のイタリア映画である。監督はルキノ・ヴィスコンティ。モノクロ、スタンダード、160分。
シチリア島の漁村を舞台に、漁民一家のたどる辛苦の日々をドキュメンタリータッチで描いた、ネオ・レアリズモの代表的作品。全篇がシチリアの漁村アーチ・トレッツァで撮影され、出演者は全員シチリア島に住む素人で、台詞も全てシチリア方言が使われた。ヴェネツィア国際映画祭では国際賞を受賞した。また、1952年に英国映画協会が発表した「映画史上最高の作品ベストテン・映画批評家が選ぶベストテン」で第9位にランキングされた。
・ amazon : La terra trema: episodio del mare (1948) / 揺れる大地
La terra trema: episodio del mare (1948) / 揺れる大地 のあらすじ
シチリアの漁村アーチ・トレッツァで、ヴァラストロ一家は代々漁業を営んできた。漁に出たまま帰らない父に代わって一家を支える長男のウントーニ(アントニオ・アルチディアコノ)は、仲買人に搾取される構造に疑問を抱き、自ら競りに出すことを思いつくが、仲買人と喧嘩を起こして逮捕されてしまう。
釈放されたあと、家を抵当に入れて借金をし、鰯の加工をはじめるが、嵐の日に漁に出て船と漁具を失ってしまう。鰯は安値で仲買人に買い叩かれ、家は銀行に差し押さえられ、恋人には捨てられ、弟は密輸商人になり、祖父は入院し、一家はあばら家に住むことになる。ウントーニは酒に溺れるようになった。
仲買人の新しい船の進水式の日に、かつて自分のものだった船をみにいったウントーニはそこで出会った少女ローザに励まされて、弟たちとともに仲買人の船に乗せてもらうように頼みに行った。
この記事へのコメントはありません。